観光シーズン真っ盛りの京都から、京都らしい情緒のある雰囲気で美味しいお漬物屋さん、
1832年(天保3年)創業の村上重本店さんをご紹介したいと思います。
お店は四条河原町の阪急百貨店のちょうど裏手にあって、のれんをくぐって玄関扉をガラガラと開けると、
石畳の店内にはお漬物の入った木の桶がずらりと並び、正面には季節のお花が生けてあって素敵な雰囲気です。
商品はこんな風にザルにのせて選んでいきます。
そして冬季限定!名物千枚漬の計り売りも始まっていました。
酢漬けのパック入り千枚漬なども出回っていますが、村上重本店さんでは塩とお昆布だけで漬ける昔からの製法にこだわっておられるので、こぶの旨味がしっかり出ていてほんのりしたあまみが本当に美味しいです。
大きな蕪から、かんなで一枚一枚削りだした後で、水分をだすためにまずは下漬。それからたっぷりのお昆布とともに本漬です。
人の手で丁寧に漬けられている千枚漬です。
さて、お店の店頭では100g単位で計り売りしてもらえます。
許可をいただいて量り売りの様子を撮影させていただきましたのでご覧下さい!
お昆布ではさんだ千枚漬を袋に入れて、キュッと空気を抜くところ。軽い感じでされるのですが、これは職人技です!きつく締めすぎると千枚漬の食感に影響してしまうので、空気は抜くけど蕪をつぶさない程度の力が必要とされます。
千枚漬は例年、11月中頃から2月頃までの限定商品です。冬の京都の千枚漬。私の一押しです。お近くの方は千枚漬の切り漬という商品もあります。千枚漬を予め食べやすい大きさに切ってあるため、日持ちがとっても短いですが、普通の千枚漬よりあまい気がして、しかもお値段も少し安くて、私はこれもすごく好きです。すぐに売り切れてしまうので、切り漬に会えた時はラッキーですよ。
そして村上重本店の岡本さんに千枚漬以外の旬のお漬物をご紹介いただきました。
聖護院大根のお漬けものと赤かぶ、それにお年寄りの方には食べやすく切ってある日野菜漬がおすすめとのことでした。
という訳で赤かぶ・千枚漬と個人的に大好きな姫しょうがを購入しました。
KING OF OTSUKEMONOの千枚漬は例年にも増してよいつかり具合、塩かげんでした。赤かぶはしっかりした歯ごたえでちょっと男らしい感じといいますか、パンチのある感じです。見た目は地味ですが、姫しょうがはしょうがの優しい辛みとさくさく軽い食感が美味しいです。姫しょうがは12月中旬頃までの販売のようなので、食べたい方はお早めに!
ちなみに、村上重本店さんは奥に待ち合い所があるのですが、こちらでは温かい梅昆布茶がふるまわれます。八坂神社や祇園・南座を楽しまれた後、村上重本店さんでほっと一息されるのはいかがでしょうか。